健康診断について

健康診断のメリットと重要性

ワンちゃん、ネコちゃんは人間よりも早く歳を取ります。彼らの1年間は、人間の5~8年に相当するため、気付かないうちにいつの間にか病気が進行していた、ということも多いので注意が必要です。
また、ペットは言葉を話せないので、体調の異常を飼い主に伝えることができません。愛する家族が1日でも長く元気でいられるよう、私たちはペットの状態を細やかに観察してあげることが大切です。
当院では、ペットの健康をトータルでサポートする『総合診療』をコンセプトに、特に予防医学に通じる「健康診断」に力を入れています。ペットの年齢にもよりますが、年2~3回の健康診断によって、より細やかにペットの健康を維持・管理できるよう努めています。

健康診断のメリット

早期発見・早期治療ができる

健康診断の優れたメリットといえば、“早期発見・早期治療”です。
ペットは早く歳を取るため、病気の進行も早くなりがちです。気付いたときには手遅れということにならないためにも、病気の芽は早期に摘んでおきたいもの。そのためにも定期的な健康診断が役に立ちます。

治療の選択肢が広がる

定期的な健康診断を行った場合、病気の早期発見が可能となります。その場合、治療の選択肢が広がりやすいのがメリットです。
手の施しようがないという最悪の事態や、ペットに大きな負担を強いる治療などは、できるだけ避けたいものです。早期の発見であれば、ペットにとってストレスの少ない治療を選択できる可能性が高くなります。

近年増えている「肥満」にもアプローチ

最近、肥満傾向のワンちゃんやネコちゃんが増えています。肥満は、関節の痛みなど骨格系疾患はもとより、高血圧や糖尿病、がんなどのリスクを高めるという報告もあります。
健康診断では、ペットの肥満度をスコア化することができ、肥満予防に関するアドバイスをさせていただきます。

飼い主様のペットへの理解が深まる

健康診断は、飼い主様への問診から始まります。ペットの便・尿の状態はどうか、呼吸はどうか、食事はどうかといったチェック項目について獣医と話すうちに、ペットが今どういう状態なのかを再確認することができます。今後の飼育に活かすこともできるので、ご家庭での健康管理が行いやすくなります。

飼育・しつけに関するアドバイスも受けられる

肥満はもちろん、将来的にリスクの高い病気に対しては、食生活や運動習慣を通じて予防をしていくことが大切です。当院では、健康診断の際に飼育についてのアドバイスもいたしますので、参考にしていただけます。
また、しつけに関してお悩みも、お気軽にご相談ください。

健康診断の内容

当院では、ワンちゃんやネコちゃんの年齢や状態に応じた、健康診断をおすすめしています。最低限、必要と考えられる診断内容がセットになった「健康診断コース」もありますので、こちらもご参照ください。

健康診断の基本的な内容

飼い主様のペットへの理解が深まる

ワンちゃん、ネコちゃん共に基本項目の健康診断を受け、その際に気になる所見がある場合は、飼い主様とご相談のうえオプション診断を行います。
オプション診断をする場合の費用についても事前にご案内いたしますので、ご安心ください。

血液検査について

基本項目に入っている「血液検査」は、ワンちゃんやネコちゃんの年齢や状態に応じて診断項目が増えます。

※CT検査が必要な所見があった場合は、CT検査機器を完備している別医院をご紹介する場合があります。

健康診断(基本項目)

  • 基本データの確認(名前・種類・性別・去勢・品歴・年齢・予防歴・既往歴)
  • 身体検査(体重・体温)
  • 問診(一般状態・皮膚・眼、耳、鼻、咽頭・消化器系・泌尿生殖器系・呼吸器系・心血管系・骨格筋系・神経系・その他)
  • 視診・触診(全身状態・皮膚、被毛・歯、目、鼻腔、咽頭、頚部・泌尿生殖器系・腹部・神経、骨格系)
  • 聴診(胸部《心臓、呼吸器》、腹部)
  • 血液検査(CBC・血液化学検査《若齢・麻酔前 犬猫》・血液化学検査《中年以降の犬猫》)
  • 便検査(性状・直接塗抹、浮遊法、塗抹染色標本)
  • 尿検査(理学的性状、科学的性状・比重、沈渣)

健康診断(オプション)

  • レントゲン(胸部・腹部)
  • 超音波(エコー)検査
  • 眼科検査
  • 歯科検査
  • 皮膚科健診
  • 飼い主指導

健康診断コース(ワンちゃん・ネコちゃん)

当院では、ワンちゃん、ネコちゃんそれぞれの健康診断コースをご用意しております。
各コースとも基本項目はしっかり押さえながら、年齢に応じて血液検査の項目数を設定したセット内容となります。詳しくは獣医やスタッフまでお尋ねください。

ワンちゃんの健康診断

  • 若年期コース(基本項目+血液検査10項目)
  • 中年期~老年期コース(基本項目+血液検査21項目&CBCセット)

ネコちゃんの健康診断

  • 若年期コース(基本項目+血液検査10項目)
  • 中年期~老年期コース(基本項目+血液検査19項目&CBCセット)

健康診断を受ける時期、受診頻度

まずは春と夏、年2回の健康診断を目指しましょう。

ペットの健康診断は、年齢によって適切な受診頻度が変わってきます。
主には若年期であれば年に1回、中年期は年に2回、老年期は年に3回というのが、望ましい受診頻度といわれています。ただし、ワンちゃん・ネコちゃんによっても異なりますし、ワンちゃんの場合は体格によって適応年齢が違ってきますので、詳しくは獣医にご相談ください。

ワンちゃん・ネコちゃんの適応年齢の目安

ワンちゃん(小型犬・中型犬の場合)

若年期……生後から5歳
中年期……5歳から8歳
老年期……9歳以上

ワンちゃん(大型犬の場合)

若年期……生後から5歳
中年期……5歳から7歳
老年期……7.5歳以上

ワンちゃん(超型犬の場合)

若年期……生後から4歳
中年期……4歳から5歳
老年期……5.5歳以上

ネコちゃんの場合

若年期……生後から2歳
中年期……2歳から7歳
老年期……8歳以上

健康診断のおすすめのタイミング

若年期から中年期のペットであれば、年に2回の健康診断を受けておくと安心です。
無理のない通院のタイミングで、ペットの健康を管理しましょう。

1回目(春:4~6月頃)

各種の感染症予防、フィラリア予防、ノミ・ダニ予防で来院する際に、簡易的な健康診断を受ける。

2回目(秋)

1回目の健康診断より半年ほど間を空けて、本格的な健康診断を受ける。

[老年期のペットは]3回目(冬)

老年期のペットは年3回の受診が安心です。できれば暑さでペットの体力を奪わないよう、冬場に受診するのがおすすめです。

健康診断で見つかる病気

年に1~3回といった定期的な健康診断を行っていれば、様々な病気が早期発見・早期治療できます。また、将来罹りやすい病気も予測できるので、予防のためにも有効です。

健康診断でよく見つかる病気(一例)

  • 歯周病
  • しこり(良性・悪性の腫瘍など)
  • 皮膚病
  • (ワンちゃん)心臓の病気
  • (ネコちゃん)腎臓の病気

など

病気を発見しやすいペットの症状(一例)

当院の健康診断では、飼い主様に対してペットの問診を行っています。
日常とは違うペットの行動が、実は病気のサインであるケースも多いので、できる限り日頃から注意深く見てあげましょう。

<例えばこんな症状がありませんか?>
便・尿の異常

ペットの異常が目に見えやすいのが、便や尿です。下痢や便秘、極端な色の変化などがあれば、一度ご来院されることをおすすめします。

体重の大幅な減少

特別にダイエットをしているわけでもなく、通常通りの食事や運動量を保っているのに、体重が10%以上減少したという場合は、重篤な病気が隠れている場合があります。
お早めに当院までご相談ください。